collagenous gastritisは,粘膜固有層内の炎症細胞浸潤と粘膜上皮下の10μm以上に肥厚したcollagen bandの存在により組織学的に定義される(Fig. 1).
臨床的には,無症状あるいは心窩部痛,貧血を有し,胃のみに病変が限局するグループと,
慢性下痢を有し,collagenous colitisの合併を認めるグループに分けられる.
前者は小児・若年成人に多く,後者は中高年に多いが,
本邦報告例(7例)1)~3)は,いずれも20~43歳の比較的若年者で,
炎症細胞浸潤による粘膜萎縮がまだらに起こるために取り残された顆粒状~島状粘膜変化が特徴的である(Fig. 2, 3).